悪徳葬儀業者を見抜くには

親しい人を亡くした人のスキをついた詐欺

OOK86_kemutai15185634-thumb-815xauto-18372個人的な話を先にさせてもらうと、私は数ある悪徳詐欺ビジネスの中でも特にこの葬式を利用したやり方が非常に許せません。
他の詐欺や悪徳商法も確かに弱者を食い物にしているという点で許しがたい犯罪であることには違いないのですが、それでも例えば融資詐欺や霊感商法といったものの場合、被害者に全く責任がないかというとそうとも言い切れないケースが多々あります。
ですが、この葬式を利用した悪徳商法というのは、親しい人を亡くしたという悲しみの中にある遺族たちの心のスキをつき、少しでもよい葬式をと思って差し出すお金を吸い取るという、まさにモラルのかけらもないような非情なものです。

悪徳業者に引っかからないためには

そこで、私なりに悪徳葬儀業者にひっかからないための手段として、いくつか調べたことなどを書いて行こうと思います。
まず最初に知っておいてもらいたいのが、葬儀社の運営は業務を行うに際して特に資格取得社や行政機関への登録が必要なわけではなく、誰でもできるということです。
つまり極端な話、特別な宗教的な知識も経験もないような私のような人間であっても、適度な資金さえ集まれば明日からでも葬式を行う会社を作ることができてしまうのです。
現在の日本の法律では葬式を他の結婚式などのイベント・パーティーと区別するきまりはないからです。
しかし、残念なことにその参入障壁の低さが悪徳業者や極端にモラルの低い業者をも業界内に呼び寄せてしまうことにもなりました。
はっきり悪徳とまでは言えないまでも、経費を節減させるために本来とらなければいけない手順の遺体への処理や儀式で手を抜いたり、死人に口なしとばかりに遺族の見えないところで好き勝手にしているような業者もあるくらいです。

信頼できる葬儀社を見つけよう

大切な遺族の弔いの儀式を適切に行うためには、まずはきちんと信頼出来る葬儀社を見つけることが第一歩です。
信頼できる業者であるかどうかのチェックポイントとなるのは、まず「創業歴」「会社規模」「企業体制」「実績」などが公表され、確認ができるかどうかです。
最近は電話帳よりもインターネットなどで依頼する葬儀社を探す人も多いかと思いますが、その場合には会社概要などに上記の記載があるかどうかを見てみるようにしてください。

あとは最初に連絡をしたときに、対応してくれるスタッフさんがきちんと手順などを明確に説明してくれるかどうかなども、悪徳業者を見抜く大事なポイントです。

私が調べた中でも特に内容がしっかりしていて信頼性が高い葬儀社は公益社(http://www.shaso.jp/)です。
実績の多さはもちろん、プライバシーマークの取得など、信頼出来る要素が多くあります。

お坊さんも信用できないかもしれません

昔は僧侶というだけで信頼されていたが…

一昔前までは、僧侶と言えば村や町の中でも一目置かれる、地域のまとめ役や相談役といった役割を担う人たちでした。
特に日本という国の歴史をみると、地域の中心には常に各宗派のお寺があり、国策として仏教徒であること前提の農業共同体が全国に出来上がっていました。
しかし時代が変わり、仏教以外の宗教を信じることも自由となり、農業中心の産業構造も崩れたことにより、地域の共同体の形もまた大きく様変わりをしてきました。
普段はほとんど意識をすることのない地域のつながりも、冠婚葬祭という人生の節目となる行事においてはどうしても関わりが必要でした。
ところが地域共同体の一体感が薄れていくにつれ、冠婚葬祭の手順や方法もまたそれまでとは全く違った方法がとられるようになってきたのです。

そんな社会的な事象を背景に目をつけた悪徳業者もいました。
紹介バチ当たりな所得隠しをした僧侶派遣会社たちの儲け方

葬儀会社による所得隠しの事件

これは2012年の6月6日に、首都圏にある僧侶派遣会社や葬儀会社が大規模な所得隠しを行なっていたことが明るみになった事件のまとめ記事です。
地方に住んでいる人にとってはまだ馴染みのない言葉かもしれませんが、最近は葬式を行う時には葬儀会社を通じて僧侶派遣会社から僧侶を都合してもらう方法がよくとられるようになっています。
上記の事件はその際にお金の流れを不正に操作することで起こりました。

「お布施」の取り扱い

この事件で問題となったのはそれまでのお葬式において曖昧な基準でやりとりをされてきた「お布施」の取り扱いです。
葬儀会社が葬式を開くという業務については、きちんとした見積りや手順など内訳が調べやすいのですが、葬式の場合式の当日に来てもらった僧侶に対して施主は「お布施」という名目で心付けを渡します。
このお布施は地域や宗派などその土地土地の風習や歴史などにより、必ずしも相場が決まっているものではありません。
その点をついて、葬儀会社は僧侶が受け取った金額を「紹介料」や「仲介料」という曖昧な名目として数字をごまかしていたのです。

時代の流れとはいえ、本来は亡くなった人の弔いの儀式をしていただいた僧侶に対しての心付けとして行われていたお布施が、不正会計に利用されるようになったというのは誠に残念なことです。
そのように考えると、それまで聖域のように扱われてきた世間的習慣などについても全く油断ができない状況になっているとも言えます。

次回はこの聖域である葬式に関連した悪徳業者についてもう少し詳しくみていくことにします。

悪徳商法の最大のターゲットは高齢者

高齢者は狙われやすい

悪徳業者にとって最大のターゲットは老齢者です。
具体的には既に会社などを退職し、年金をもらいつつ悠々自適に生活をする60代後半から70代、80代の男女です。
いわゆる老齢者の多くは、時代的な制度によって若手世代よりも経済的に恵まれており、銀行や郵便局に多額の預貯金を持っています。
加えて最近のIT技術についての知識が乏しく、さらに若い世代の核家族化による会話の少なさもあって情報の収集ができず、詐欺的行為が近隣で行われていてもいざ自分の身に降り掛かってくるまで自覚がないということもよくあります。
また、老齢期特有の孤独感や不安感につけこまれるなど、心理的なゆさぶりに弱いということも問題を大きくしている一因です。

あらゆる詐欺のメインターゲットはお年寄り

振り込め詐欺も、メインターゲットとなっていたのはやはり老齢者でした。
電話口で巧みに騙し、携帯電話を持ったままATMで口座に多額の金額を振り込ませたという手口は、そのあとの銀行セキュリティ業務全体にまで影響を与えるほどの社会問題になりました。
他にも高齢者の多くに被害を与えている悪徳業者の種類としては、老朽化した住宅へのリフォーム詐欺や、俳句や小説などを新聞や雑誌に掲載するとうたった掲載詐欺、後期高齢者医療保険証を言葉巧みに騙し取る保険証詐取、年金や税金の還付があると騙して反対にお金を振り込ませる還付金詐欺などがあります。
高齢者だけでなく若者や中年にも被害が出ているものもあり、地デジ機器取付といって高価な機材を買わせる地デジ詐欺や、火災警報器の取り付け義務に乗じた報知器詐欺などです。

どうしてお年寄りが狙われやすいのか

それらに共通しているのは、老齢者を中心としした世間的な情報に疎い人を狙い、新しくできた制度を隠れ蓑として口八丁でお金を取ろうとする手口です。
毎日テレビやインターネットなどで世の中の動きを把握していれば、地デジや火災報知機のために数万円~数十万円もの機器を買わせようとするのはおかしいと思うはずですし、いくら制度とはいえ役人が直接家に来て通帳や保険証を持っていくなんてことはないと気づきます。
悪徳業者が老齢者を狙う理由は、情報収集力に弱いということに加え、年寄りとして周囲にバカにされたくないと思うあまり、おかしいと思っても誰かに相談を気軽にすることができないという心理面をつくからでもあります。
特に危険なのは一人暮らしの老人です。
親切な人だと思ってついつい個人的なことまで話し込んでしまったために、そこから詐欺にひっかかることもよくあります。

油断しないで!身の回りにある悪徳商法

おいしい話には警戒しよう

「浜の真砂は尽きるとも世に盗人の種は尽きまじ」という歌を詠んだのは石川五右衛門でしたが、それから幾世紀も過ぎた現代においても、悪人・泥棒はなくなる気配もありません。
もっとも最近は石川五右衛門のような盗賊スタイルの盗人よりも、口八丁の詐欺的手口で相手の財物を盗み取るタイプの盗人の方が圧倒的多数になっています。
最近の手口は年々ますます巧妙化してきており、ちょっと見ただけや話をしただけで、その人が詐欺師なのかどうかを判断することはできません。
出会う人全てを疑うというわけではありませんが、特においしい話を持ちかけ甘い言葉をかけてくる人たちには、最初から警戒心をもって対応をする方がよさそうです。

参考:全国の消費生活センター等(国民生活センターHP)

巧妙な詐欺が増えている

ここ数年内で最も有名になった詐欺行為・悪徳商法と言えばやはり「オレオレ詐欺」に代表される「振込み詐欺」と言われる一連の行為です。
それらは呆れるほどパリエーション豊かにターゲットとする人に対して言葉巧みに話を持ちかけ、銀行や郵便局へ誘導し口座の番号を聞き出します。
大々的に周知徹底をさせているにも関わらず、被害がゼロにはなっていないところが、おおもととして行なっている悪徳団体の巧妙さを物語っているようです。

親切そうに見えても油断は禁物

詐欺で注意が必要なのは、個人だけでなく会社ぐるみや組織ぐるみでも行なってくることがあるということです。
一見親切そうに見える業者や団体であっても、実は請求金額を不正に上まししていたり、納品などのあとに何らかのトラブルが起きても対応してくれないということもあるからです。
ひどい場合には、多額の金銭の支払が済んだ瞬間から連絡が取れなくなってしまい、会社組織そのものがどこかに消えてしまうようなこともあります。

悪徳業者から見を回るために最も効果的なのは、何と言っても正しい知識を消費者たる私達一人ひとりが持つようにすることです。
特に業者からの詐欺行為については、例えば業務上必要な資格があることなど、最低限の知識があるだけでもかなり防御には効果があります。
また、どんな詐欺であってもある程度のパターンというものは存在しているので、消費者センターなどからの広報資料にまめに目を通しておくのも良い方法です。
全国の消費生活センターや、悪徳商法と戦う民間の司法書士連盟などは、定期的に最近報告された詐欺商法についてペーパーやメールマガジンを配布しています。チェックをして定期購読などをしてみてください。