2017年6月26日

押し花レンタル詐欺

「必ず儲かる」に隠されている大きな落とし穴

アベノミクスが始まってから最も多くの資金が流入されるようになったのが「不労所得」に関する投資です。
「不労所得」とは読んで字のごとく働かなくても得られる収入のことで、代表的なものに「不動産ビジネス」や「水ビジネス」があります。

しかし残念なことにそうした不労所得による濡れ手で粟ビジネスというのは必ず全ての人が成功するわけではありません。

それどころか口八丁で不労所得ができると巧みな営業トークをし、実質的にはほとんど儲かる可能性のないような投資先にお金を出すように勧誘するというような詐欺グループも数多く存在しています。

こうしたものをまとめて「出資詐欺」といいますが、ここ近年に大きな事件として伝えられたものの一つに「押し花レンタル」があります。

押し花レンタル詐欺事件で逮捕をされたのは都内の押し花教室運営会社「フラワーライフ」の社長で、2012~2014年の間に顧客3人から事業への投資と称して約9000万円を集めたとされています。

詐欺の手口としては、まず出資者に会社で所有している押し花や加工花を購入するように勧誘します。
そして購入したことになっている作品を全国の百貨店にレンタルすることでその一部を出資者に還元するという配当方法をうたいました。

実際の刑事告訴に至ったのは上記の9000万円ですが、実際には約60億円を荒稼ぎしたということも判明しており、新聞広告を通じて全国から出資者を集めていたというのですから驚きです。

法制度の裏を突いて発覚までの時間稼ぎ

正直なところこの「押し花レンタル詐欺」という事例はこれまでも数多くあった出資詐欺の手口と比較すると、やり方も杜撰で到底長続きできるような方法ではありませんでした。

にも関わらず事件発覚までに時間がかかり、被害額が莫大なものになってしまった背景には、偶然とは言え法の裏をかいくぐることができていたということが挙げられます。

通常こうした出資詐欺は最初こそ威勢のよいことを言って気前よく配当も支払うのですが、ある程度まで時期が経過するとそれ以上資金を集めることができずにすぐに不払いが続くようになります。

しかしながらこの「押し花レンタル詐欺」においては「資金繰りが厳しくなったので配当ができません」という理由をもっともらしく出資者に伝達しており、そうした「少額でも返金をする」という姿勢を早くから見せていたことがはっきり詐欺としての摘発を受けることを回避する理由になっていたようです。

実際フラワーライフに警察の捜査が入ってから逮捕に至るまでは1年以上もの期間が経過しており、今後の出資ビジネスの危険性を表に出した事例と言ってもよいでしょう。