マルチ商法とは

以前からある手口であるにも関わらず、現在もさまざまに形を変えてしぶとく行われているのが「マルチ商法」と呼ばれる違法ビジネスです。
マルチ商法とは簡単に説明をすれば、ある個人が企業から依頼を受ける形で商品を紹介し、それを友人や家族など多くの人に購入してもらうようにすることで、その人数や金額に応じて報酬を受け取れるようになるという方法です。
商品の購入を促す以外にも、同じように商品の販売をしてくれる会員を勧誘することでも同様に報酬を受け取れるようになっており、次々と人脈を通して連鎖していくというのが大きなしくみとなっています。
勧誘時には「空き時間をちょっと使って簡単にできる」「元手がかからず手軽にお金儲けができる」といった甘い文句で誘いをかけてきますが、実際にはねずみ講と同じようなしくみであるためほとんどの人が損をするようになっており、吸い上げられた金額はまるまる企業の懐に入っていってしまいます。
ごく例外的にそのしくみを活かして多額のもうけを出す人もいないわけではありませんが、そうした人は本当に割合にしてみるとわずかな少数であり、また儲けを出すために家族や友人の多くを犠牲にしてしまっていたりします。

マルチ商法の手口

マルチ商法の基本的な手口としては、まず企業側が会員を募りある品物を友人や知人に一定金額で売るようにしむけます。
製品は個数や人数あたりに応じてマージンが支払われるようになっているので、最初は元手もかからないのだし気楽な商売だという気持で続けてしまいます。
ところが続けていくうちによりお得な方法として先に商品を買い取らせ、それを個人の裁量で売却するようにさせてきます。
本当にその商品がすべて売れるのであれば勧誘時の文句のように月に100万円単位の収入も夢ではないのですが、そもそも製品の質もそれほど高いわけではなく、人脈を通じての営業なので人付き合いの輪を一周してしまったら誰も購入をしてくれなくなってしまいます。
そのためマルチ商法にはまりこんだ人は常に新しい友人を得ようと、習い事に参加をしたりボランティア活動など人の集まるところに顔を出したり、またはほとんど付き合いもなかったような同級生・同窓生までもを勧誘をしていくことになります。

マルチ商法は人間関係も壊す

マルチ商法の問題は、結局自分が大損をするようなしくみになっていると同時に、追い込まれるまでになると家族や友人との信頼関係を大きくそこね、家庭崩壊や深刻な孤立を招いてしまうことになってしまうことです。
親しい友人と思っていた人に突然「製品を○個ずつ購入してほしい」と言われるようになったとしたら、おそらく多くの人はそれを期に友人をやめてしまうことでしょう。
あまりにもマルチ商法にはまってしまい、家事や育児を放棄してしまった専業主婦の例もあり、詐欺的商法の中でもかなり悪質度は高いと言えます。