悩みを持つ人の心の弱みにつけ込む犯罪

開運商法(霊感商法)は、毎日の生活の中で大きな悩みやトラブルを抱える人の弱みにつけ込んだ非常に卑劣な詐欺犯罪です。

雑誌や新聞の折り込み広告を見ていると、しばしば「運気上昇」「お悩み解決」といった宗教ともおまじないともとれるような文言を掲げたものを見かけます。

開運商法で多く使用されている手口としては、まず安価な鑑定料を掲げて集客をするという方法があります。
手相占いや家相鑑定といったようなものがそれで、最初は数千円程度の安い料金で客を募り、言葉巧みに抱えている悩みや個人情報を聞き出します。

普段の生活が充実をしているときにはそうした広告を見かけても「インチキ臭いなあ」と一笑もできますが、強いストレスを感じて今すぐにでも解決をしたいと考えている人にとってはまさに天が用意してくれた解決策であるかのように思えてしまいます。

こうした開運商法を行っているのは自称霊能者や占い師、宗教家といった人たちで、さまざまな自己プロデュース方法により自分が優れた人間で悩みを解決する能力があるということを示します。

話を聞き出したのちに「あなたの運勢が悪いのは先祖の祟りがあるからだ」「今すぐお祓いをしなければもっと不幸になる」といった脅しをして高額な契約を結ばせようとしてきます。

かつては開運商法というと高額な壺や掛け軸などを買わせるという方法が主流でしたが、数多く報道されたことにより現在ではあまり多く行われません。

むしろ1回で契約が終わらず長期的に関係を継続できる祈祷などの方法が詐欺事例として多く報告されています。

悩みを盾に取った請求が特徴

開運商法は他の詐欺事例と比較して、一人頭の被害金額が非常に大きいことが特徴です。
消費生活センターに寄せられた相談事例によると、開運商法の平均被害額は約88万円となっています。

なぜこのように高額になってしまうかというと、投資や買い物と違って、その金額が果たして妥当であるかどうかの判断基準がないからです。

お祓いや鑑定に100万円かかって普通だと言われてしまえばそこで反論をすることができませんし、他の霊能力者や宗教家と相見積もりをとるということもできません。

また最初の相談で悩みを正直に打ち明けてしまっている手前、その金額を渋ることは悩みの解決に真剣ではないと責められてしまいます。

さらにあとから被害を消費生活センターなどに相談しても、宗教を理由に返金を拒むこともよくあるので支払った金額を取り戻すのは不可能です。

一度支払いに応じてしまうと次々にまた別の理由で金銭を要求されることになるので、それがもとで決定的な家庭崩壊を起こしてしまうケースもあとを絶ちません。