結婚したい子供を持つ親を狙う詐欺

結婚情報サービス会社を装った詐欺

2012年10月に発表された国民生活センターからの公表によると、最近未婚の子供の結婚相手を探すサービスを持ちかけ、高齢者から多額の金銭をだましとる詐欺の手口が急増しているということです。
手口を簡単に説明すると、まず結婚情報サービス会社を装った営業社員から電話や訪問があり、そこでまず「未婚の家族はいますか?」と言葉巧みに探られます。
狙われるのは30代後半~40代くらいまでの未婚の息子や娘を持つ親で、以前から早く結婚相手を見つけて欲しいと強く願っている気持ちにつけこんでいきます。
いかにも希望に沿った結婚相手を見つけることができるような内容を相談され、ついついそこで詳しい説明をうけることを許諾してしまうとさっそく料金体系を説明されて契約を急がれます。

子供の意見も聞かず、契約をゴリ押しする

しかし説明は受けても実際に結婚をするのは子供の方なので、「まずは本人の意志を確認してからにしたい」と契約を待ってもらおうとするのですが、そこで「子供の結婚は親の義務です!」という不思議な理屈をゴリ推してきます。
さらに「無断で(結婚情報サービスの)契約をしても、最終的には本人の幸せのためになるのだから、感謝されこそすれ憎まれることはない」のようなことを言われ、結局契約をさせられてしまいます。
ところが、子供本人は親ほど結婚を焦ってはいないので「勝手に契約をするな」と怒って契約破棄を求めます。
そこでクーリングオフなどを申し出るも、そこでもまた「親の説得が悪いせいでそうなった」というような説教を返されるというのですから驚きです。
最近は少し落ち着いたふうでもある振り込め詐欺、オレオレ詐欺も、子供と密接なコミュニケーションがとれないまま、子供を思う気持ちだけが先走る親の親切心につけこむパターンが多くみられていましたが、この結婚情報サービス詐欺はその進化系と言えるかもしれません。

まずは子供の意志を確認しましょう

もしこのようなおかしな結婚情報サービスからの勧誘をうけたら、まずは何をおいても子供本人の意志を確認するようにしましょう。
たとえその結婚情報サービスが詐欺目的ではないよいサービス内容を提供する企業であったとしても、結婚をする本人の意志を無視して勝手に話を進めれるというのは子供にとってはありがたいことではありません。
万が一契約をしてしまったとしても、一定期間内であればクーリングオフや中途解約ができることが定められています。
契約解除をしようとしてトラブルが起きた場合にはもよりの消費生活センターなどに電話すれば相談にのってもらえます。

若者を狙うワンクリック詐欺の実態

ワンクリック詐欺とは

若者をターゲットとした悪質な詐欺方法の一つに、「ワンクリック詐欺」という手口があります。
ワンクリック詐欺とは、インターネット上でのサイトもしくはメールの文面を使って巧みに用意したURLへ移動をさせてそこでさも支払い義務が発生したかのように脅す方法が一般的です。
ワンクリック詐欺が出始めた頃には、単純に「このサイトにアクセスしたことで会員登録が完了しました、○日までに下記の料金を振り込んでください」というような、あきらかにおかしいと思える方法が取られていましたが、それでも追求を恐れて振り込む若者が多くいました。
最近では全体的なネットリテラシーが向上したことでこのような単純な手口は通用しなくなりましたが、代わりに非常に詐欺の手口が巧妙化してきた傾向があります。

最近のワンクリック詐欺では、フィッシング詐欺と呼ばれる信用性の高いサイトを装って大切なIDやパスワードを奪い取る方法や、もっと悪質な場合はハッキングツールをダウンロードさせてその人のパソコン履歴に残るデータを収集したりしています。

ただし、これらの特殊なツールや知識が必要な詐欺手口はそれなりに詐欺をする側に技術などが必要なので、実際に行われる詐欺の総数からみるとそれほど大きな割合をしているわけではありません。

よくある手口

ワンクリック詐欺として最も多いのが、こうした怖いイメージのあるツールをさも行ったかのように見せかける方法によるものです。
例えば、何か怪しいソフトをダウンロードしているかのような画像を表示させて、解除するためには振込が必要というように脅すような場合です。
ある程度パソコンの知識がある人にしてみると「何かがおかしい」と思える単純なものなのですが、あまり社会経験やパソコンの知識がない若者などはそれを信じて振込をしてしまうこともよくあります。

また、最近急増しているのがFacebookやTwitterを使ったSNSでチェーンメールを回してそこからURLに人を誘導させるという方法です。
一見普通の人のように平然とSNSにプロフィールを投稿し、サクラとして友人関係を築いたあと、おすすめなどとしてURLに導くような、かなり悪質な方法も見られるようになってきました。
人を見たら疑えというわけではないですが、顔の見えないインターネット上では、書き込み内容だけで相手のことを信用してしまうというのはかなり危険です。
あまり簡単に誘いに乗るようなことはせず、注意して使うようにしましょう。

気をつけたい訪問販売での悪徳商法

お年寄りの弱みにつけこんだ詐欺

一人暮らしの老人などにとっては、時々家に訪問してくれる相手の存在は孤独を埋めてくれる大変ありがたいものです。
ですが、残念なことにそんな高齢者の心理につけこんで、必要もない高価な製品を無理やり買わせる悪徳業者も世の中にはいるようです。
悪徳業者は言葉巧みに近づきさみしい高齢者のよい話相手になってくれるので、次第に高齢者の方も気持ちを許してしまって、ついついいらないものを買わされてしまったということもよくあるパターンです。
最悪の場合は、認知症の症状が見えているような老人を中心に狙っていき、相手の意志が弱まったところにつけこんで全財産までもむしりとっていくような許せない輩もいます。
身内に一人暮らしやそれに近い生活をしている高齢者がいる方は、ぜひとも早目に防御対策をとるようにしてください。

クーリングオフで返金が可能です

本人の意志によらない高価な買い物をさせられた場合、早くその旨を連絡すればクーリングオフで返金を求めることができます。
クーリングオフが適用される条件は「事務所や営業所以外の場所で契約したこと」と、「契約書面を受け取ってから8日以内」であることです。
訪問販売の場合は購入場所は自宅であり、事務所などではないので意に沿わない買い物であるなら連絡をすれば強制的に返品や返金をできることになります。
ですが、問題はこの「8日以内」という点で、通常意に沿わない買い物をさせられるのは孤独な高齢者であるため、家族が久しぶりに会いに行ってみたら見たこともないような不必要な品物がぞろぞろと出てきたなんてこともよくあります。
ですが、クーリングオフ制度では特に悪質な訪問販売契約であったことが認められばクーリングオフ期間を過ぎていても返品が認められるようになっているので、あきらめずに相談窓口に行ってみてください。

無料に見せかけて契約まで持っていく詐欺も

高齢者かどうかに関わらず、一般の人でもついひっかかってしまうのが、「サンプルとして置かせてほしい」と持ちかけられ、無料と思って設置を申し込んだところ営業マンに長々と商品の説明をされ、つい契約をしてしまったというようなケースです。
似たようなケースとして、試供品やアンケート調査として自宅に上がり、そこで契約するまで居座られるという場合もよくあります。
悪徳業者の特徴は一般的に、強引な口調や断られてもあきらめない強硬な姿勢です。いずれにしても最初は電話やインターホン越しに相手をするわけですから、要らないものはいらないと、はっきり意思表示をすることが大切です。

グローバル化と英会話教室詐欺

一時期問題になった英会話教室のトラブル

今からもう20年ほど前にもなるでしょうか。
その頃から英会話スクールとの契約でトラブルとなった事例がよく報告をされるようになってきました。
駅前留学という広告文句の示すように、英会話スクールは全国各地の一等地にあるビル内にあることが多く、またネイティブの教師を専属で雇うといった特殊な教育方法をとっています。そのため英会話スクールは他の専門学校スクールに比べて契約の料金が高額になりがちです。
それら英会話スクールの契約はしてみたものの思ったよりも英語が上達しなかったり、仕事などが忙しくなってしまうことで続けて通えなくなってしまう人もいます。
ですが、途中で解約をしようとしてもできないと言われたり、高額の違約金の支払いを求められ、トラブルに巻き込まれてしまうこともあるようです。

英会話スクールは、バブル期の経済のグローバル化を背景に急激に通学者を増やしました。
ですがそれまであったような受験用の英語スクールと違い、独自の学校形態をとっていた英会話スクールはきちんと法的規制が整っていたわけではなく、最初から英語能力の上達を真剣に考えずにお金儲けを優先した企業も数多く参入してきました。

解約を見越して行われる悪質なケースも

英会話スクール関連の詐欺で最も多いのが、契約した内容の解約についてです。
最近では悪徳業者の英会話スクールも手口が巧妙化してきており、途中で解約されるであろうことを見越して入学金など最初に支払う金額を高く設定し、1回毎の授業料をかなり安く設定していたりします。
かかる授業料を平均して割っていた場合には、途中解約のとき受けた授業分のみの支払いですむのですが、入会金として料金の大半を支払ってしまった場合には、もし途中解約しても戻ってくるお金はわずか1万円程度のものです。

悪質な英会話教室を見極めよう

これから英会話スクールに通おうと考えているなら、まずそのスクールが悪徳業者ではないかどうかきちんとチェックをしてみることがおすすめです。
英会話スクール自体があまり優良かどうかの基準が曖昧なものなのですが、特に悪質な企業の場合「契約書面が非常に細かく、契約時にしっかりした説明をしてくれない」「解約についての決まりが曖昧で、キャンセル料金の計算方法が明確ではない」などといった特徴があります。
また、複数人数で取り囲んで恐喝まがいの勧誘を行ってくるようなスクールは、絶対に契約をしてはいけません。
万が一契約書にサインをしても、クーリングオフなどで解約ができるので、できるだけすぐに消費者相談窓口に連絡をするようにしてください。

女性に多いマルチ商法被害

MLMについて

YUKA862_megane15205354-thumb-815xauto-18585マルチ商法のことを、最近は「MLM(Multi-level marketing:マルチレベルマーケティング)」なんて言うらしいですね。
このMLMは日本語にすると「連鎖販売取引」、つまり口コミ商品を広げるビジネスのことです。
ふつう何らかの商品や製品を販売する場合、どこか卸売業者を通して小売店やインターネットなどの販売店舗に流通させ、それらのお店が在庫として購入したものを一般に向けて販売するという方法がとられます。
ですが、MLMの場合は卸売をするのは業者ではなく一般消費者でもある個人です。
個人が気に入った商品を知人や友人などに紹介していき、それで相手が購入した場合に紹介した人にマージンとして金銭がバックされるというしくみです。
紹介された人がまた別の人に紹介をしても、最初に紹介した人へ支払われる利益は確保されるので、紹介者が増えれば最初に紹介した人に多額の金銭が入ってくるといいます。

必ず損をする人が出るようにできている

「紹介するだけで働く必要がない」「紹介の輪が広がれば何もしなくてもお金が入ってくる」といった甘い言葉に乗せられ、ビジネスの内容をよく理解しないうちに契約をしてしまう人が跡を絶ちません。
しかし実態をみると、そのようなMLM系のネットワークビジネスを行った人のうち、実際に利益を上げているのはほんのひとにぎりであり、大多数の人は損失ばかりがかさむという状況になってしまっています。
多くの人は「どうして説明通りにいかないんだろう?」とあとから不思議に思うようですが、それもそのはず、MLMはねずみ講の一種で、必ず損をする人の方が増える方法だからです。

若い人や女性がターゲットになりやすい

働く必要がない、気軽に友達通しの紹介だけでできるといったビジネスの特徴のせいでしょうか、MLMで主に被害にあっているのは女性や若い年代の人が多いようです。
昔チェーンメールで、自分の口座番号を書いたメールを知り合い3人以上に回して前の人の口座にお金を振り込めば、自然に自分のもとにお金が入ってくるという荒唐無稽の内容のものがよく出まわっていましたが、MLMもそれと全く違いはありません。

MLMで成功して説明通りにお金持ちになった人もゼロというわけではありませんが、それらはかなり強引な営業方法で知り合う人のほとんど全てに無理やり商品を買わせるようなことをしている人です。
お金持ちには誰でもなりたいものでしょうが、そのために家族や大切な友人を失ってもよいものでしょうか?できれば一度考えてもらいたいと思います。

消費者救済機関について

消費者庁について

消費者庁は、2009年(平成21年)5月に法案が通り、同9月1日から発足することになった政府機関です。
できたのがわずか数年前であることもあって、あまりその存在自体が世間的に認知されているとは言いがたい状況ではありますが、れっきとした省庁の一つであり、担当大臣がいます。
消費者庁には第三者機関として内閣府本府に消費者委員会が設置されており、内閣の審議会として機能しています。
消費者庁では、詐欺や悪徳商法の被害にあった人からの相談を受け付ける消費者ホットラインを用意しており(電話番号 0570-064-370)、被害対策をアドバイスするとともに日々増え続けている新しい悪徳商法犯罪の事例を集めデータベース化しています。

詐欺の手口や被害情報などを提供してくれる

消費者庁の取り組みの一つとして、高齢者や障がい者、子供など被害に遭いやすい人たちに向けた見守り情報やサポート情報の提供があります。
メールマガジンも発行されており、最新の報告情報を定期的に流してくれています。メールマガジンで紹介される事例は、詐欺や悪徳商法の被害情報だけでなく、購入した製品の不具合による事故などについても含まれていて、高齢者・障がい者・子供の世話をする人たちにとって大変な有益なものとなっています。

最近のメールマガジンのバックナンバーを見てみると、例えば元本保証と説明をされていた銀行からの投資信託に関するトラブルなどが紹介されています。
通常、お金に関するトラブルといえばいかにもな悪徳業者に騙し取られる事例などを想像してしまうものですが、意外にきちんとした都市銀行などによる投資信託トラブルも増えてきているようです。これはリーマンショックなどの世界金融危機以前の契約が、危機後に状況が急変したために予定が大きく狂ってしまったことによる場合が多いといいます。
悪徳業者に限らず、金融商品の購入のときにはえてして営業担当者は都合のよい部分のみを強調して、万が一の自体のことは説明をしないものです。
このように、一般に生活をしているだけではなかなか流れて来ないような最先端の被害事例についての情報を得ることができます。

困ったときは消費者ホットラインへ

消費者庁の他にも、独立行政法人国民生活センターでも消費者の被害救済ホットラインを開設してくれています。
国民生活センターの下部組織にあたる消費生活センターは全国に支社があり、直接担当者と面会してのトラブル解決をお願いすることもできます。
消費者ホットラインに電話をすることで、地域の相談所を案内してくれます。